前回「山・老街・台糖をめぐる台湾の旅2024GW⑤5日目後半(鹿港)」
のつづき
朝コーヒーを飲んで出発
2024年5月4日(土)9:15
シャワーを浴びてゆっくり旅支度。コーヒーを飲んで出発しました。
今日は南下して嘉義に泊まりますがもう少し南下して台南県にある新営で五分車に乗る計画です。
五分車
五分車はかつて台湾糖廠で活躍したサトウキビ列車のことです。線路の軌間が762mmと狭く、標準軌1435mmの約半分ということで台湾では「五分車」と呼ばれています。かつてはサトウキビだけでなく旅客輸送も行っていて台中より南の地域では縦横無尽に線路が引かれサトウキビや人を運んでいました。砂糖の生産が徐々に廃れ、現在現役でサトウキビ輸送を行っているは雲林県の虎尾糖廠だけです。12月の終わりから3月頃まで運行されています。台糖ではサトウキビ輸送をしていない路線を使い、週末限定で観光用のトロッコ列車やディーゼルカーを走らせています。観光用の五分車に乗れるのは渓湖、蒜頭、烏樹林、新營、橋頭の5ヵ所です。
ホテルから歩いて約20分の精武駅へ。台中駅じゃなくて1つ隣の精武(ジンウー)駅なの。9時51分発の区間車3187次に乗車します。チケット購入してホームへ。優雅な雰囲気で書いてますが発車時刻の3分前に駅に到着し、急いでチケットを買ってホームに上がってめっちゃギリギリでした。
区間車3187次(台湾鉄路) | 運賃 | ||
---|---|---|---|
精武駅 9:51 | →→→ (電車) | 新營駅 12:17 | 180元 (870円) |
この電車は高雄よりも先の潮州まで行くので乗り換えなしの2時間半、各駅停車の旅です。嘉義まで後続に抜かれることなく順調に来ました。嘉義駅を出発すると北回帰線の位置を表す記念塔の横を通ります。
ここも1回は訪れたい場所なんですけどね…今回も通過。そしてあと2駅で新營ですが南靖駅で後続の自強号に抜かれます。自強号に乗ってもよかったんですけどね、まあそのときの気分です。待避線に入るとちょうど対向列車も駅に進入してきました。
数分後に自強号が出現してびゅーーーん。このPP自強号ですが経年劣化でかなり故障が多いみたい(韓国のPPセマウル号と同じ感じか?)。もしかしたら数年で絶滅するかも。東京の東芝府中工場で絶賛機関車製造中です。そのうち(機関車だけ)新車に変わります。客車部分はそのまま使用するみたい。
新營(シンイン)駅
2024年5月4日(土)12:17
さて遅れもなく定刻に新營(以下、新営と記述します)駅に到着です。ここから歩いて新営鉄道文化園区に向かいます。よく分からないのとりあえず道路沿いを。
1本だけ駅や新営鉄道文化園区とは全然違う方向に線路が伸びてました。なんでしょうね?街の中心方向に伸びててあれ?って感じです。さてここから180度ぐるっと回転して後ろに向かうと五分車の駅があります。
新営糖廠から週末に1日2本だけトロッコがやってきます(11:50、13:50)。窓口は開いてなかったですがたぶんここからも乗れます。9時40分台中発のプユマ号に乗れば余裕で間に合ったんですけどね。無計画だからまあそんなもん。とかなんとか言ってると莒光号がやってきました。
時刻表に載ってないので臨時っぽい。さてさて急いで新営鉄道文化園区に向かいます。公園を抜けたところに踏切。下の写真の右奥(道路)に進みます。
途中に案内標識もありました。五分車の線路沿いを3分も歩くと車庫らしきものが見えてきました。使わなくなった車両がたくさん置いてあります。奥の方に駅も見えてきました。
駅に着くと青い車体のディーゼルカーと台糖の機関車とトロッコ。これに乗れると思うとワクワクします。
新営鉄道文化園区
2024年5月4日(土)12:40
五分車初乗車だよ!ということでチケット売り場へ。
「結構並んでるやん」とちょっと心配になったもののあっさりゲット。「ワンパーソン」が通じてよかった。今日の運用は「中興-火燒店」が勝利号、「中興-新営」が徳馬(トロッコ)でした。ちなみに今いるところが中興駅で、さっき見た台鉄の近くが新営駅(たぶん新営火車駅)。勝利号は最近復活したディーゼルカーで運賃も割高になっています。往復で150元。2024年5月現在の時刻表や運賃はこんな感じです↓
運賃は往復料金。昔は八老爺までトロッコが行ってたんですが…コロナで観光客が少なくなったからでしょうか、運行区間を短縮して30人乗りディーゼルカー1台に置き換わっていました。
記念撮影もしたのでさあ乗車だ満員だ立席だ!
列車はかなりのスロースピードで進んでいきます。出発して大きく左にカーブします。すぐに橋を渡って田園風景に変わります。途中に行き違い施設もあり、ココロオドル片道18分間の優雅なひとときでした。そしてあっという間に折り返し地点到着。
帰りはずっと動画撮影をしていたので画像無し。勝利号に乗車したときの様子を動画にしました↓
新営糖廠(中興駅)に戻ってくると横に停車していたトロッコが動き出し、勝利号の行き先をふさぐ形で縦列駐車。奥にもホームがあっったのね。そして乗客がぞろぞろと乗り始めました。
「まあなんてアクロバティックなことを」と思ってたら動き出しました。13時40分発の徳馬(トロッコ)が新営火車站へ向けて出発です。
今回は長くなりそうなので6日目前半はここまで。
次回「山・老街・台糖をめぐる台湾の旅2024GW⑦6日目後半(勝利号で勝利できず)」
橋を渡る勝利号を撮影して、小豆アイスを食べて、嘉義に向かいます。