前回「ナムトク線を貸切ブルトレが走る①」のつづき
クウェー川鉄橋を渡る
2018年11月24日(土)9:37[現地時間]
カンチャナブリ駅を出た列車はゆっくりとしたスピードで左に大きなカーブを描きます。
するすると滑り込んだ駅がサパン・クウェー・ヤーイ駅でした。戦場にかける橋で有名なクウェー川鉄橋の手前にあります。列車はここで25分の小休止。お客がぞろぞろと降りて橋まで歩いて行きます。橋から下をのぞけば水上レストラン、橋の上では大撮影大会の始まりです。
戦場にかける橋
正確にはクウェー川鉄橋という。第2次世界大戦中に日本軍によって作られた泰緬鉄道の橋であり、現在の鉄橋は戦後補償として日本の手で修復されたものである。また映画『戦場にかける橋』の舞台としても有名。
そうこうしていると先頭の機関車前の人だかりが少なくなったのでパチリ。
ホームでは猫の見張り番も活躍中でした。撮影を終えた人々が徐々に列車に戻り始めました。発車時刻まで少し時間があったので線路脇にある公園の機関車を急いで撮りに向かいました。
碑には日本語による解説もありました。撮影後、急いで列車に駆け戻りましたが10:00ちょうど発の列車はなかなか出発しません。もう少しゆっくり撮影すればよかったかなあと思いつつ車内で出発を待っていると大きな汽笛を鳴らしながら列車はゆっくりと駅をあとにしました。2つ目のイベント、戦場にかける橋を列車が通過します。それではサパン・クウェー・ヤーイ駅を発車し戦場にかける橋を渡る909列車からの映像をどうぞ。
さて橋を渡り車窓は農園が多い地域に入ってきました。ここで眠気が…。朝早かったこともありブルトレの寝台で仮眠させてもらいました。
久しぶりの寝台はとても快適でした。
アルヒル桟道橋
2018年11月24日(土)11:00[現地時間]
クウェー川鉄橋から1時間。タムクラセー駅の1つ手前のルムスム駅を通過しました。この駅横では綱渡りを楽しむ人々が見えました。
この駅を過ぎると3つのイベント、アルヒル桟道橋です。
列車が通り過ぎた途端に線路は観光客があふれかえりました。それではアルヒル桟道橋を走行する909列車からの映像をどうぞ。
サパン・タムクラセー駅手前にある通称『アルヒル桟道橋』は川と岩肌の間を縫うように線路が掛けられ、突貫工事のため岩肌は凸凹になっています。また川の対岸には水上コテージも見えます。このコテージはタイ国鉄好きには有名で、わざわざここに宿泊してアルヒル橋を走る列車を撮る人もいるそうです。
タムクラセー桟道橋
アルヒル桟道橋は現在タムクラセー桟道橋と呼ばれている。泰緬鉄道建設で難所となったところで、大きな岩肌を爆破したり削ったりしてクウェーノーイ川との間に作られた。列車は常に低速で走行する。またサパン・タムクラセー駅から線路上を歩いてカンチャナブリ方面に行くとクラセー洞窟があり、中には仏像が安置されている。
ナムトク駅
2018年11月24日(土)11:30[現地時間]
ほぼ定刻にナムトック駅に到着(したよね?)。駅の看板を見ると左隣の駅名はタイ語表記では別の駅名になっているのに対し英語表記はNAMTOKになっていました。英語表記を考えるのがきっとめんどかったのでしょう。そしてこの駅は登り坂になっているため乗客を降ろした909列車は1度引き上げていきました。
眺めているとバックしながら脇にある留置線に入っていきました。ノーンプラドゥック駅を朝イチで出発した列車もここの留置線で休んでいました。
この朝イチの列車は夕方のノーンプラドゥック行きになります。我々の909レも910レとなってバンコクへと戻っていきます。
次回「ナムトク線を貸切ブルトレが走る③」
波瀾万丈の最終回。ソンテウをチャーターした一行はタムクラセー対岸でツアー列車を撮影し、車で追い越してその列車に乗るという荒業を行います。果たして列車に間に合うのか?乞うご期待。