台湾縦断!鉄道の旅2023GW⑥5日目前半(嘉義・獨立山)

前回「台湾縦断!鉄道の旅2023GW⑤4日目(旗津・高雄LRT)」のつづき

嘉義から樟脳寮駅へ

■2023年5月1日(月)5:30

翌朝。なぜか目覚めた早朝5時30分。実は今日の予定がまだはっきりと決めていません。

脳内シミュレーション
(1) 阿里山森林鉄路の当日券を買って獨立山駅へ(列車の撮影が復路の1回のみ)
(2) バスで樟脳寮駅の近くまで行き登山で獨立山駅へ(登山は大変)
(3) お手軽コース、新營の五分車乗車→高鐵嘉義駅→北港

せっかく起きた5時30分。これは山へ登れという神様からのプレゼントと思いシャワーを浴びて嘉義駅前のバス停に向かいます。コンビニで食料を調達してバス停「嘉義火車站」に着いたのが7時27分。まずは時刻表とにらめっこ。

7313番溪心寮(經松腳)行きのバス7時25分発。うお!もう行っちゃたかな?と思っていろいろ調べるとどうもこれは始発駅の時刻らしく焦るやんけ(怒)と苦笑いをしつつバスの到着を待ちました。7時42分(約7分遅れ?)にバスが見えてきました。バス停「嘉義火車站」から乗車して「阿拔泉」というマニアックなバス停を目指します。途中に阿里山鉄道の北門駅や竹崎駅を通るのでまあ安心安心。

車窓からパイナップル売りの露天も見えたりなんかして8時40分に阿拔泉に到着。バスはそのままUターンして終点を目指して走り去りました。まあここで降りたのは僕だけですよ(当たり前)。こんなマニアックなルート選択、普通はしないしない。

あとで図にまとめますが阿拔泉のバス停の標高が300m。樟脳寮(ヂャンナオリャオ)駅の標高が543m、獨立山(ドゥーリーシャン)駅の標高が743m。およそ440mのハイキングです。まずは樟脳寮駅へ徒歩で登ります。

途中には案内標識が書いてあるので迷うことはないと思います。Google Mapでも確認しながらとぼとぼとアスファルトの道を進み、9時20分樟脳寮駅に到着しました。約40分、まあまあのペースで登ってきました。定期列車「阿里山1号」が来るのが10時10分で今日は平日なので午前中はこの1本だけです。5分休憩して山の中腹を目指します。

※樟脳寮駅はスイッチバックできる構造ですが定期列車は本線上のホームを使うため通常はスイッチバックはしません。

樟脳寮駅からへ撮影ポイントへ

■2023年5月1日(月)9:25

駅からはズルい線路コースとハイキングコースがあります。ハイキングコースは標識があるものの登山道入り口までがかなり分かりにくいです。

※上の図はルートや標高がかなり大雑把なので実際と違う箇所があります

線路コースは阿里山森林鉄路の線路をトンネルの手前まで歩いて登山道へ入ります。ちなみに線路上は歩行禁止ですが現地の方の多くは景色の良い線路コースを歩いていました。ハイキングコースを行くときは樟脳寮駅の駅舎横の道を進んで「奉天岩」と書かれた方向へ進みます。

登山道の入り口はホントに分かりにくくて下の写真の真ん中の小道ルートです。

ハイキングコースの小道に入って1つ目の分岐を右。左は別ルートで阿里山森林鉄路の線路とは交錯しないので自分は右に進みます。そして少し下るとトンネルがありますね、なんて言ってたら「ぷーーーーーーん」と警笛音。時計をみるとまだ9時40分くらい。あれ早くね?と思いトンネル前でカメラを構えているとちらちらと見える列車がスイッチバックして樟脳寮駅に入っていくではありませんか。知ってたら駅で待ってたのに!と悔しがるも駅から出てきたこの列車だけでも撮りたいというここで5分待ちますがぜんぜん来ません。そこで急いで山に登ることにしました。つり橋を渡って木の階段を登ります。

またしても「ぷーーーーーーん」と警笛音。ちょうど休憩できるスペースがあったのでカメラを構えて待ちます。しかししかし駅から出発する気配がありません、そこでそこでもう歩荷(ぼっか)さん並のいきおいで山を駆け上がり1つ目の交差ポイント(線路と登山道が交わる所)に到着したのが9時55分(すごいよ俺)。この時点で阿里山1号を先に通すのではないか?と考えて展望台に向かいます。動画撮影の準備をしていると、ああああ来たやん阿里山1号。びっくりしながらミラーレスで数枚撮影。動画撮影はできず。


予定では超望遠レンズで撮影する予定だったのですがそんな余裕なんて阿里山鉄道は与えてくれません。阿里山1号が景色の良い橋を渡ります。



今回の旅のベストショットいただきました。ごちそうさま。さてさて次は交差ポイントに戻って阿里山1号を待ちます。4分後くらいでしょうか急坂を進む列車が音もなく突然見えてきました。


登山道とクロスするポイントを阿里山1号は警笛を鳴らしながら通過し山の中へと消えていきました。さて2本目のよく分からん列車は1つ上の2番目の交差ポイントで撮影することにしました。ここで、ぷーーーーーんと警笛音。今度こそは樟脳寮駅を発車するようです。まずは展望台から動画を撮影し、この列車が登りきる前に2番目の交差ポイントまで先回りです。またまた歩荷さんのいきおいで獨立山を登ります。インターハイのワンゲル選手じゃねえんだぞと思っていたら、1番目の交差ポイントを通過する列車の音。いや~んもう来たの。急いで急いで登ります。

さっき動画を撮影したポイントから約7分後、2つの目の交差ポイントに到着。そしてその約1分後に列車がきました。いや~ん完璧やないの~。動画を撮影しつつ写真も撮影。

君は何者?と思いながら見てると「専〇列車」の文字。どうやら貸切列車だったようです。

撮影ポイントから獨立山駅へ

■2023年5月1日(月)10:40

怒涛の撮影タイムが終了し、しばしの休息。携帯の電波も普通に入る場所だったのでツイートしながら15分くらい休みました。朝コンビニで買った豆乳とおにぎりを頂きこれからの登山に備えます。

ここからは急を要する列車の撮影などもないので自分のペースで登ります(登れます)。途中で線路沿いをなだらかに登るコースと獨立山山頂に行くコースに分かれますがせっかくなので山頂へ。11時20分、2番目の交差ポイントから25分で山頂にたどり着きました。

山頂の東屋は人が多くて休憩できなかったので獨立山駅に向かいます。途中で線路とぶつかって道が4差路になります。2つは線路沿いを行くなだらかコース、1つは獨立山駅に降りるコース、もう1つは今来た山頂コース。降りる道を選択して数分で獨立山駅に到着です。山頂から8分くらい。標高が743mなので約100mも下りました。ここではトイレ休憩です。

しかしまあ波乱万丈な獨立山ハイキング。貸切列車のおかげてとても有意義な時間になりました。列車の写真を撮りながら登山するのがこんなにスリリングで楽しいものだとは思いませんでした。鉄道と登山の2つの趣味が同時にできて感無量です。

次回「台湾縦断!鉄道の旅2023GW⑦5日目後半(奉天岩・竹崎)
奉天岩に登ったあと、下り列車を追いかけます。